タスマニアのメインイベント、クレイドルマウンテンに登る日が来た。
こっちに来てから知った山クレイドル、写真を見る限りでは山というより尖った岩の固まりにしか見えないが、まあいってみよって事で車を走らせる。
ふもとから見たクレイドルは本当に奇麗。が、思ったより遠い。。。
みんな楽器と少しの荷物を持ってとりあえず出発。
ひたすら登ること約1時間、僕一人息をきらしながらメインの山手前の山頂に到着。
この時点でカメラバッグに詰まったレンズや2リットルの水、お弁当、お菓子、ポンチョ達をバッグに詰めすぎた事を少し後悔する。
けど、景色は最高。ここがちゃんとタスマニアだって事を実感する。
少しのブレイク後、尖った岩山に向かって再び歩く、歩く。
それはまるでドラクエの最後のボスの所へ向かうように、歌いながら、笑いながら、ひたすら尖った先を目指し歩く。
そして、地面が土から岩に変わり、手を使わずのトレッキングがきつくなってきた頃、急に雲行きが怪しくなり、ぱらぱら白い粒が降ってくる。
ぱらぱらだったみぞれは一瞬で吹雪きになり、辺りは霧でまっ白。みんなもまっ白、もちろん山頂もまっ白。
これがドラクエなら先に進む所だが、さすがに適当な装備しかしてないうえ、メインが楽器やカメラ機材持参の男5人、あえなく引き返す事に。
もちろん楽器を奏でる余裕なんて全くない。
帰り道も行きとは全く違う景色、横風と一緒に白い粒が僕らの顔や手を襲う。
みんなこの状況がおかしくて、大笑いのまま下山。
ふもとまで降りると、何事もなかったような穏やかな日差しが戻ってくる。
頂上まで行けなかったのが少し悔いるが、まあそれも思い出。
またみんなで登ろうと約束する。
タスマニア、これでまた来る理由が一つ増えた。